WordPressが使いにくいのは何故?
はじめに簡単にWordpressとは何か?
簡潔に言うと、オープンソースのブログソフトです。
WordPress(ワードプレス)は、もともとブログを作成するためのシステムとして2003年に公開されました。創始者はマット・マレンウェッグ氏。
GPLというライセンスに基づき配布されているオープンソフトウェアです。
GPLとは簡単に言うと・・(著作権を保持+無保証+ソースコードを無償で公開して、誰でも自由に改良・再配布できる+それを使って作成した二次制作物もGPLライセンスで配布しなければならない)
このようなオープンライセンの為、沢山の開発者が参加し、数多くのテーマ(デザインテンプレート)とプラグイン(ソフトの機能を拡張するための追加プログラム)が利用できるようになっているのです。そしてその数は膨大です。
これらの事を踏まえると、Wordpressの素晴らしさと、なぜWordpressが使いにくいのか、そして使いにくさを回避する方法が分かってきます。
主な使いにくい仕様とその回避方法
主な使いにくさについて概要をまとめてみますが、それぞれの詳細についてはまた個別に記事をアップしてゆきます。
wordpressは、システムをサーバーにインストールして使用するので、サーバーの契約、データベースの設定、ドメインの取得が始めに必要です。
ポイント→これらの設定はどうしても必要です。ポイントとしてはサーバー会社でのプランでWordpressが使えるかの確認をする事です。例えばさくらインターネットでは、ライトプランでは使えず、スタンダードプランからWordpressが使えます。設定はサーバー会社のHPのヘルプを見て行います。
テーマやプラグインが多すぎる
2014年の時点でWordpress公式テーマが2,000を超え、公式以外のテーマを合わせればもっと数は上がるでしょう。プラグインは28,000を超えています。
ここにもオープンソフトの素晴らしさと使いにくさを見る事ができます。こんなに数があれば初心者だったら迷う事自体が疲れるからです。
テーマやプラグインの使用方法の説明が英語である事が多い。
こんなに沢山のテーマあるのに、なぜテーマ選びに苦労するのでしょう?プラグインの使用に頭を悩ませないといけないのは??
理由は、アメリカで始まり、世界に広まったので、テーマやプラグインの制作者が外国人が多い為です。
回避方→プラグインは必要最小限にし、有名なものだけ使う。(理由:使用方法がネット検索で沢山でているから)
回避方→テーマは、日本人の作成したものか、Wordpress公式テーマか、説明書きが日本語のものを選ぶ、またはカスタマイズをしないつもりでデザイン目的のあったものを選ぶ。外国作成のテーマで、使用方法やサポートのページを開設しているものもありますが、そのページは英語です。Google翻訳が役にたちますが、簡単に使いたいからCMSにしているのに苦労が増えてしまいますね。
外国テーマで、インストールするとイメージが違う
理由は3つ:
1つ目:Wordpressは固定ページと投稿ページで出来てますが、初期設定では多くの場合、投稿ページ(投稿の新着記事一覧)がトップに画面にきます。固定ページはテーマごとに用意されたテンプレートを使ってページを作るのですが、テーマで見たサンプル画像と違うのは、インストールした直後は投稿ページがトップにきてる為、ブログっぽい事が多いです。
2つ目:インストールしてイメージが違うと感じるのは写真が省かれている場合、これもレイアウト感がつかめません。トップバナーの画像は入っているものと入ってないものがありますね。ダミーの画像でもいいので入れておいてくれればいいのに、、きっと写真やイラストはライセンスの問題で再配布されると困るから入ってないテーマもあるのだと思います。
トップ画像や背景画像は、サーバーに置くので入っている事も多いのですが、生成するページに置く画像は、データーベースに配置され、動的に保存されるので、はじめから入れてくとリンク設定が合わなくなるので入れる事ができないです。その為、画像が入っていなくレイアウト感がつかめなくて迷う方は多いと思います。
投稿ページは多くは問題ないと思いますが、固定ページを思ったように作ろうとしても、テーマごとにテンプレートの型があるので、css、html、phpの知識がないと難しい場合も多いです。
3つ目:理由は書体です。インストールしたテーマのデザインに関するファイルの中身を見ると、日本語の書体(例えばMSゴシック、MS明朝、ヒラギノ角ゴシック)はほぼ設定されていないのです。
その書体の設定がなければ最終的にsans-serif(飾りのない書体)でブラウザ標準のものが使用されます。
英文用に設定したスマートだったり、飾りがあったり、太かったりする文字は反映されないのです。
書体が変わると大分イメージが結構変わるんですね。
そして英文文字は文字サイズが小さい事が多いですね。日本やドイツの作成は意外と文字が大きい事が多いです。
書体が小さすぎる、大きすぎるというのは、これは非常に気になる事です。
回避方→日本語のテーマを選ぶ
→気にしない。
→書体、文字サイズだけ変更や固定ページの作成は業者に依頼してもいいかもしれません。(カスタマイズにはhtml、cssの知識が必要です)
ブログ風にしかならない
理由:もともとがブログ用ソフトの為、トップページに設定されているのが、投稿ページ(投稿の新着記事一覧)になっているテーマが多いです。その為ブログ風になってしまいます。
固定ページを作成して、それをトップページに指定するとホームページっぽくなりますが、その固定ページを作るテンプレートページがサイドバー付きの事が多く、やはりブログっぽくなってしまうのです。
回避方法→ページのテンプレートが全幅テンプレートやフロントページが入っているテーマを選ぶ。
回避方→コーポレイトサイトを作成する場合や、静的な固定ページの設定がいくつかある場合は、はじめだけ制作業者に頼むのも時間を節約し、その後ストレスなく使用する為の1つの方法かと思います。
カスタマイズは難しいのか?
WordPressは、htmlとcssとphpで出来ています。おおまかに言いますと、cssに主にデザインが記載され、htmlにウェブページを表示する為の記載があり、phpで情報の取得や、情報の嵌め込み、 記事を何個まで表示するかなどのプログラム部分が書かれています。
それらの中身を知らなくてもホームページが作成できるようになっているのが、CMS(コンテンツマネジメントシステム)です。
CMSの機能は、主にダッシュボード(黒色の左サイドバーからの管理画面)にある、トップ画像の変更や、タイトルの設定、投稿記事の作成、メニューの設定、固定ページの選定などです。
例えばテーマによってはトップ画像を変えられるもの、トップ画像を動画にできるもの、またはトップ画像の設定がないものがあります。
これはテーマを作成する人が、どの部分をカスタマイズできるようにするかを各人がプログラムしています。その為、ダッシュボートの内容、特に[外観]の[カスタマイズ]と[ウェジェット(主にサイドバー、フッター箇所]の編集内容はテーマによって違います。
WordPressは、CMSで簡単に管理ができるのが利点ですので、ダッシュボードやプラグインで変更できる範囲で改変するのは簡単にできるように作られていますが、そこで出来る変更以外で自分の思う様に設定にしようとすると、htmlとcssとphpの専門知識がどうしても必要になってきて反対に非常に難しい事になります。テーマによってはその構成ファイルが50以上あるものも珍しくありませんのでそれを解読するのは大変手間がかかります。それを考えるとデザインと目的が合致したテーマ選びというのが重要になってくるかと思います。
回避方→テーマ選びに力を入れ、そのテーマテンプレートに組み込まれているカスタマイズ範囲(ダッシュボートで操作できる範囲)でHPをつくり、足りないものはプラグインを利用する。
回避方法→はじめにHPの体裁を整えたり必要な機能の設定などのカスタマイズは制作業者に頼む
カスタマイズは難しいのか? ははっきり言うとWordpressの仕組みまで理解していないと難しいです。
なぜならWordpressはCMSに分類される動的なサイトです。
動的なサイトとは何か?ですが、その前に静的なサイトとはHTMLとCSSだけで作られ、ファイルデータをウェブサーバーに保存します。
動的なサイトでは、データベースと連携し、ウェブサーバーに設置されたテンプレートファイルを使ってデータベースの内容を読み込ませてページを表示させます。1ページはいくつかのパーツに分けられていて、どの部分にどの内容が組み込まれるかなどの、Wordpressの構成と仕組みを理解している事と、プログラミングのある程度の知識がないと、カスタマイズができないのです。
また、つくりたい内容がはっきりあるなら、テーマをカスタマイズするより、その作りたい仕様に合わせてオリジナルのテーマを作成した方が早いですが、その場合は業者に頼むのがよいと思います。
まとめると、CMSというのは管理画面のボタン操作やドラッグ&ドロップ操作でHPが作れたり、ページを更新できるシステムです。
CMSは操作が簡単だという事に価値があります。ただCMSでもサービス会社が全部管理しているものであれば、機能も限られ比較的直観的に操作ができるものが多いのですが、Wordpressはオープンソースなので、管理画面で操作できる内容もテーマファイルごとに微妙に違ったり、豊富なプラグインがある為、素晴らしい点が反対にCMSの中でも使いづらいと言われてしまう所以です。
そしてCMSの管理画面で操作できる範囲を超えてカスタマイズするのは、専門知識が必要という事になります。